凡愚モン日記

オッサンの独り言ブログ。何にでも興味を持ち、一つの事に拘らない(長続きしない)薄ーく・広ーい内容が自慢のブログ!

知る悲しみ

 先日、テレビ番組である事実を知ってしまった。それは長年にわたり神秘的な事象として自分の心の中に留めておいたことをいとも簡単にテレビは解説してくれました。それは何かと言うと、「渓流の女王」ヤマメ、この魚には陸封型と降海型(サクラマス)の2種類が存在し、幼魚段階ではその差が識別できず、神の領域(まっ遺伝子レベルってことですけどね)に踏み込まない限り、この問題は解決できないと言われ(勝手に信じていた?)ていたことです。

 何と言っても、「渓流の女王」ですよ、神々しいパーマーク、渓流釣りファンならずとも山深い清らかな渓流に住み、絶対数が少なく、一般人にはまず出会うことさえできない淡水魚というと高貴な感じするでしょう。どうして、降海するのか、何が理由なのか、私個人的に、人間社会に当てはめ、降海型ヤマメ(サクラマス)は学校卒業して会社勤めなど全く選択肢にすらなく、起業して、大きな成功を納め、そして生まれた川(出身地)にベンツを乗り付ける・・・みたいな想像してました。

 しかし、真実はこうです。渓流での生存競争に負けたヤマメが降海し、サクラマスになって帰ってきていることが、あの番組を見て知りました。高貴な淡水魚ヤマメの中で神に選ばれし者が降海するのではありません。単に餌の取り合いで負けたヤツが仕方なく海に行くのです。人間社会に例えると、つまり大学卒業して企業に就職せず自ら起業するのではなく、就職できず、食うに困ってやった商売が当たったということなのです。

 私の中ではこの2つは大きく違います。例えばスティーブ・ジョブスとか孫正義とかが大企業の就職試験なぞ受けるハズがありません。彼等は生まれた時からサクラマスで我々ヤマメとは違うんだと理解していました。それは違いました。サクラマスは一回戦敗退組が敗者復活戦とワイルドカードで勝組まで登りつめたということになります。相当の数のヤマメが海に行き、その殆どは生まれた渓流に帰ることもなく死に絶えるのでしょう。簡単に敗者復活戦と書きましたが、そんな甘いもんじゃないことも想像できます。

 「でも」なんですよ。何だかなぁ~という感じがします。どうしてそうやって全てを解明しようとするんですかね。「よく分からん」コトってそれはそれで想像をかき立て人生に潤い(大袈裟な!)を与えてくれると思うんですがね。全ての事象に合理的理由が存在するというのもツマらん世界に思えますが。このテレビ番組、結構期待してビデオ撮ってまで観た結果がこれです。もう寝よう・・・・・・。

 サクラマス

                  ヤマメ(20cm)         サクラマス(60cm)